読む前の保護者メモ
二つの道が出たら、短さだけでなく傾きも一緒に見ます。選び直すことと、荷物を分けることを「できた」までの大切な工夫として読みます。
おはなし
おはなしパン屋に、 小さな赤いバスが やってきました。
手のひらに のるくらいのバスです。
「ぷっぷー。 パンを 受け取り台まで 届けます」
トトは 丸パンを 二つ、 バスの荷台に のせました。
店の床から 受け取り台までは、 木の板で 作った道を 上ります。
赤いバスは 走り出しました。
ぷっぷー。 ぶる、ぶる……。
けれど、板の途中で ぴたり。
パンを 二つのせたままでは、 上まで 進めません。
「できない」とは 決めずに、 トトは 車輪と道を よく見ました。
二つの道
受け取り台へ続く板は 二つ。
一つは、短いけれど 急な道。 もう一つは、長いけれど ゆるやかな道。
どちらなら、小さな車輪で ゆっくり 進めるでしょう。
ゆるやかな板には、 前に通った車輪の 浅い跡が ありました。
「こっちを 試してみよう」
トトは バスを 道の前へ戻しました。
それから、パンを 一つだけ 荷台から かごへ戻します。
「一度に二つでなくても、 二回で届けられるね」
赤いバスは 深呼吸。
ぷっぷー。 ことこと、ことこと。
長い道を ゆっくり上り、 一つめのパンを 受け取り台へ。
「できた。でも、まだ一つある」
赤いバスは 同じ道を戻り、 二つめのパンを のせました。
今度は さっきより 落ち着いて、 ことこと、ことこと。
二つめも 無事に届きました。
「二回とも、できた!」
トトは 受け取り台に 二つの丸パンを 並べました。
小さなバスは、 速くなったわけでも、 大きくなったわけでも ありません。
自分に合う道と、 運べる数を 見つけたのです。
「また明日も お願いします」
「ぷっぷー。ゆっくりなら まかせて」
赤いバスは 平らな車庫へ戻り、 車輪を休ませました。
読み終わったら
「道を変えた」「パンを一つにした」「二回運んだ」の三つを振り返ります。結果だけでなく、途中で止まって工夫したところを「できた」として言葉にします。
友達との出会いに戻るならおばけじゃないよ、ふわふわさん、次は手紙につながるまいごの赤いボタンです。
保護者メモ
「一人でできた」に限定しないために
トトは答えを代わりに実行せず、道と荷物を一緒に見ます。助けてもらう、回数を分ける、選び直すことも達成の一部です。無料の二択は本文で完結し、印刷カードは日常の選択を別の日にも試したい場合だけの追加資料です。

