年齢別オリジナル

【3歳向け】おばけじゃないよ、ふわふわさん

3歳向けの友達のお話。ネムが、どうぶつの広場で動く白い布を「止まる・見る・聞く」の順で確かめ、手伝っていたアルパカの子と出会います。

  • ネム

読む前の保護者メモ

怖そうに見えるものが出ても、「おばけだ」と先に決めません。ネムと一緒に「止まる、見る、聞く」を一度だけ順番にたどり、正体が分かるまで安心できる距離を保ちます。

おはなし

どうぶつの広場では、 花かざりを つける じゅんび中。

ネムは 色紙の花を、 ひとつずつ ロープに むすびました。

そのとき、広場の すみで、 白くて 大きなものが もぞもぞ。

ふわり。 また、もぞもぞ。

「あれは、なに?」

近くにいた うさぎさんが、 「おばけかな」と 小さな声。

ネムは すぐには 決めませんでした。

一番めは、止まる

ネムは 白いものから 三歩はなれて 止まりました。

追いかけず、さわらず、 自分の足を ぴたり。

白いものも ぴたり。

二番めは、見る

よく見ると、下のほうに 小さな ひづめの跡が ふたつ。

上には、色紙の花が ひとつ くっついています。

「広場の かざりと 同じだね」

三番めは、聞く

ネムが 耳を澄ますと、 白いものの 向こうから、 「だれか、はしを 持ってください」 と 声がしました。

ネムは ゆっくり 答えます。

「ここにいるよ。布かな?」

「はい。風で ロープから  外れてしまったんです」

ネムが 布の端を 持つと、 反対側から 白い顔が ひょこり。

小さな アルパカの子でした。

広場へ 来たばかりで、 名前は ミル。

みんなを びっくりさせないように、 一人で 布を たたもうとしていたのです。

「おばけじゃなくて、ミルさんだった」

ネムと ミルは、 布の端と端を 合わせました。

ぱたん。 もう一度、ぱたん。

小さく たためた布を かごへ入れ、 外れた花かざりも 二人で むすび直します。

「手伝ってくれて、ありがとう」 「こんどは 一緒に かざろう」

広場に 花が ひとつ増え、 ネムの友達も ひとり増えました。

白い布は かごの中。 ミルは みんなの輪の中です。

読み終わったら

「止まる、見る、聞く」を指で一、二、三と示して振り返ります。怖かった場面を否定せず、「正体が分かるまで離れて見られたね」と、安心につながった順番に注目します。

前の絵探しはくまくんの「できた!」、次は小さな挑戦を描くちいさなバスのぷっぷーへ進めます。

保護者メモ

「怖くない」と急いで言わないために

子どもが怖がったときは、気持ちを否定せず距離を取ります。見た目だけで相手を「おばけ」と呼ぶのではなく、分かる手がかりと本人の言葉を待つ物語です。無料の順番遊びはここで完結し、確認手順のカードは日常でも同じ順番を使いたい家庭だけの追加資料です。