読む前の保護者メモ
青いものが三つ出た場面で、「積み木はどれ?」と一度だけ尋ねます。色だけでなく、四角い角や置かれた場所に気づけたら、その発見を言葉にして返します。
おはなし
月のベンチで、 くまくんが 積み木を ならべていました。
赤い 大きな積み木。 黄色い 中くらいの積み木。 青い 小さな積み木。
三つを 重ねて、 お月さまの塔を 作るのです。
ところが、くまくんが 黄色い積み木を 持ち上げると、 青い積み木が ありません。
「さっきまで ここに あったのに」
くまくんは しょんぼり。
そこへ、探検帰りの ポンが 来ました。
「いっしょに 手がかりを 見よう」
四角い跡
二人が 地面を見ると、 砂に 小さな四角い跡が ありました。
丸ではなく、三角でもなく、四角。
青い積み木の 底と ぴったり 同じ形です。
跡は ベンチのほうへ 続いています。
三つの青いもの
ベンチのまわりには、 青いものが 三つ 見えました。
ひらひら飛ぶ、青いちょう。 風に揺れる、青い小花。 ベンチの下から のぞく、青い角。
積み木は どれだろう?
ポンが 耳を澄ますと、 ベンチの下で 小さく、 「ことん」と 鳴りました。
「青い角を 見てみよう」
くまくんが ベンチの正面から そっと 手を伸ばすと、 青い積み木が 出てきました。
敷物を 広げたときに、 ころんと 押されていたのです。
「みつかった!」
もう一度、ゆっくり
くまくんは、三つを すぐに重ねました。
でも、小さな青を 下にしたので、 塔は ぐらり。
積み木は 柔らかな敷物の上へ、 ころころと 倒れました。
「できないのかな」
ポンは 首を横に振りました。
「どれを下にすると、広くなる?」
くまくんは 三つを よく見て、 大きな赤を 一番下へ。
その上に 黄色。 最後に 青。
ゆっくり手を 離すと、 塔は まっすぐ 立っています。
赤、黄、青。 月の光を 受けて、きらり。
くまくんは 胸を張りました。
「できた!」
ポンも 同じ高さに しゃがんで、 「できたね」と 笑いました。
二人は 塔をしばらく眺めてから、 積み木を 三つとも 箱へ 片づけました。
青い積み木も、 もう まいごでは ありません。
読み終わったら
見つけた手がかりを「四角い跡、青い角、ことんの音」と確かめます。塔が一度倒れた場面では、「下を大きくして、もう一度やってみたね」と、成功より試し直した行動を言葉にします。
一つ前の二択のお話はなくしたぼうしと風の子、もう少し短い探し物はおふとんトンネルで楽しめます。
保護者メモ
「できた」を急がせないために
積み木が倒れた場面を失敗や能力の評価にせず、置き方を変えた過程に注目します。実物で遊ぶときは低い場所で、大きな積み木を使ってください。無料の絵探しと物語はここで完結し、絵探しシートは別の日にも観察遊びを続けたい場合だけの追加資料です。

