年齢別オリジナル

【6歳向け】ひとりぼっちの灯台

6歳向けの責任のお話。広場の灯台係を一人で抱えた子ビーバーの気持ちをネムが行動から考え、仕事を分けて灯りを戻します。

  • ネム

読む前の保護者メモ

灯台は海辺の高い塔ではなく、広場の道を知らせる低い電気案内塔です。気持ちは表情だけで断定せず、行動と本人の言葉を合わせて確かめます。

おはなし

どうぶつの広場の中央には、 夕方になると三方向へ光を送る 小さな灯台があります。

海も崖もありません。 広場の出口を知らせる案内灯です。

今週の子ども係は、 子ビーバーのルクでした。

大人の係と一緒に行う仕事は三つ。

  • 地上の窓を柔らかな布で拭く
  • 電池箱を大人に渡す
  • 点灯時刻の絵札を確認する

ところが夕方、灯台は点きませんでした。

ネムが大人の係と見に行くと、 ルクは作業机の前に一人で座っています。

掃除布は乾いたまま。 電池箱は閉じたまま。 時刻札は裏返ったまま。

ルクは休憩の飲み物にも 手を付けていません。

「さぼっていた」と決める前に、 ネムは見えたことから気持ちを考えました。

どんな気持ちだろう

三つの可能性があります。

仕事が嫌で離れたい。

失敗が心配で手を付けられない。

全部一人で終えようとして疲れた。

どれも見た目だけでは決まりません。

ネムは尋ねました。

「今、どんなことに困っている?」

ルクはしばらく机を見てから、 小さな声で答えました。

「責任を持つって、  全部一人でできることだと思った」

大人の係が電池箱を持とうとしたとき、 ルクは「自分の仕事だから」と断りました。

窓を一枚拭いた後、 次に何をするか分からなくなりました。

助けを頼めば係を外される気がして、 休憩もせず、何も進められなくなったのです。

ネムの推理は、 三つめに近かったと分かりました。

でも「疲れている」だけではなく、 「任せてもらえなくなる不安」もありました。

本人の言葉を聞いて、初めて増えた情報です。

責任を三つに分ける

大人の係は言いました。

「責任には、自分で行う仕事だけでなく、  難しいと知らせること、  次の人に伝えることも入るよ」

三人は役割を分け直しました。

ルクは地上の窓を一枚ずつ拭く。

ネムは終わった窓の絵札を 表に返して確認する。

大人は電池を交換し、 操作盤の安全を確かめる。

ルクが疲れたら「交代」の月札を出す。

最初の窓を拭き終え、 ネムが一枚目の札を返しました。

二枚目の途中で、ルクは手を止めます。

「少し休んで、交代したい」

月札を出すと、 係の大人が残りを引き継ぎました。

ルクは飲み物を飲み、 座ったまま時刻札を確認します。

三つの仕事がそろい、 大人が地上のスイッチを入れました。

灯台の窓が、 東、西、広場の入口へ やさしい光を送りました。

灯台は一人で立っています。

けれど、点ける仕事まで 一人で抱える必要はありません。

ルクの気持ちは、 助けを頼むと外される不安から、 役割を伝えても係でいられる安心に変わりました。

最後にルクは引き継ぎ札に、 窓二枚、電池交換済み、次の点検時刻を 絵で残しました。

次の係が、最初から迷わないためです。

「一人でやるより、  次の人が分かるように終えるほうが  責任のある仕事なんだね」

ネムとルクは大人と一緒に、 光の下を通って広場の出口へ戻りました。

読み終わったら

ネムが最初に考えた可能性と、ルクが話して初めて分かった不安を分けます。「責任」を、一人で耐えることではなく、報告・休憩・分担・引き継ぎまで含む言葉として話します。

前の選択はきつねの約束と青い花、次は物の意味を尋ねる七つの折り目がある紙です。

保護者メモ

責任感の強い子が抱え込むとき

役割の完遂だけでなく、難しさの報告、休憩、助けを求めることを成功条件に含めます。電気設備や高所作業は大人だけが扱います。追加短編集は無料の修復を読み終えた後に保護者だけが選ぶ任意資料です。